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弁理士とは・・・?

「センパーイ、何か、浮かない顔っすね」
タワービルの27階へ上がるエレベーターの中で、後輩小僧が僕の一瞬の溜息を感じ取りました。
「昨日、飲み過ぎちまったかな」
とこめかみを人差し指で掻きながら嘘でごまかします。
「じゃ、今日は僕に任せといて下さいよ。単純な特許確認ですから」
「そう、するよ」
また溜息を吐く前にエレベーターが止まりました。
受付を済ませて、通されたその特許事務所のミーティングルームで待っていると、入ってきました。
「お世話になっています」
2年ほど前、酔った勢いで、その夜と次の朝、2回だけセックスした弁理士が。
弁理士とは聞きなれない職種で一般的には馴染みが薄いと思われがちです。
特許や商標といった知的財産のスペシャリストで、それらに関する法律や専門知識を生かして仕事をする人が
「弁理士」
です。
主な業務内容は、知的財産を権利化する際における特許庁への出願手続きの代理ですね。
知的財産がすでに登録されていないかについての調査、企業に対して特許戦略のコンサルティング等も行います。
知的財産にまつわる法律や手続きはたいへん複雑であるため、弁理士は依頼人から依頼を受け、権利取得から問題解決までの手続きすべてを代理します。
「拝見させて頂いた資料から調べさせて頂きましたが、こちらの特許はどちらにも未登録となり問題ありません。ただ、一点…」
髪を耳に掛けて、テーブルの資料をペン先でなぞりながら彼女は僕たちに説明をはじめ、小僧は
「はい、はい」
と彼女の説明に聞き入っていました。
気品と知性がみなぎる彼女の顔立ち。
「ねえ、朝も、しようよう」
と早朝のベッド、一握り半程度のオッパイを密着させて、僕の乳首に舌をつけ、股間に手を伸ばした、あのときと同じ女だとはとても思えません。
「いい、ですかね?」
「あ、ああ、いいだろ」
僕に同意を求める小僧に、あの日の記憶が嫌でも蘇ってきて話をうまく聞き取れなかった僕は適当に返事をしました。
「じゃ、来週の水曜までに資料をお持ちします」
と彼女に告げる後輩と一緒に席を立ち、彼女に見送られてエレベーターへ。
「先輩、まだ調子悪いすか?」
「ああ、ちょっとな」
エレベーターの中でネクタイを緩めていたら、僕のスマホが鳴りました。
メッセージの着信です。
「おいおい、ちゃんと仕事しろよなあ! 久しぶりだからさ。今夜、時間ある?」
僕が上の空ぎみだったのがバレてましたね。
約2年ぶりの彼女(以降、「理子」と呼称)のメッセージに苦笑い。
そうだ、弁理士について語るいい機会かもな。
ちょと馴染みが薄い業種だからこそ、恋のチャンスがあるんじゃないか、と興味がある方の為に、今回は弁理士について語ってみます。
下心なんてないない、これは取材取材。
「あるよ。前に行った店に7時でどう?」
下心なんて、ないない。
受験生は勉強で恋愛できない?
「やっぱ、そうだろうな」
理子と待ち合わせたカフェバーで、僕はスコッチと氷が入ったグラスを口元で鳴らしました。
「だから、仕事後はパーっと発散しないとね」
理子は生ビールをがぶ飲み。
「今っ、今だけでいいからー! 感じ、感じさせてーっ!」
と僕の上で窪みがくっきり映える腰をくねらせていた理子はアラサーになっても、まともな恋愛ができないほど、日々の業務に追われているそうです。
「今だけ」
とあのときの言葉は、明日からまたはじまる激務へのエネルギー補充の意味を成していたんでしょうね。
でも、セックスってのは、皆さんもご存知のように、男女問わずにエネルギー補充になりますよねえ。
弁理士になってからもなる前も。
彼女たちは大変みたいですよ。
全くと言っていいほど、受験生の頃は恋愛なんてできないとか。
それほど、弁理士の国家試験は難しいようです。
弁理士試験は難しい?合格率は?
まず、弁理士になるためには、当然に国家資格取得が必須になります。
学歴や年齢を問わず、弁理士国家試験は誰でも受験でき、合格率は10%前後と司法書士試験と同じぐらい、司法試験の次くらいに難易度が高い試験ですね。
何年もかけて、ようやく合格できる人も少なくありません。
試験は、三次試験まであります。
まずは、短答式筆記試験。
次に論文式筆記試験。
最後に口述試験。
当然、全てに合格しなければなりません。
理子いわく、
「参考書だけ相手の独学なんて絶対無理だし」
とのことで、予備校に通うのが一般的のようですね。
しかし、弁理士試験を受けずに弁理士になれる方法が二つあるとか。
一つ目は、司法試験に合格して弁護士になり、弁理士としても登録すること。
「それ合格してたら、あたしは弁護士になってるって」
まあ、そう言う理子以外の人もそうでしょう。
二つ目が、国家公務員として特許庁に勤め、審査官または審判官として通算7年以上の経験を積むことです。
当然、入庁のために国家公務員試験に合格しなければならず、審査官や審判官になるためには最低4年が必要とのことです。
「お役所から天下りで、大手の特許事務所に来る人らは、そのパターンだね」
と理子言うように、これは一般的な方法ではないですね。
一般的なのは、やはり、理子のように恋愛の機会を捨て、猛勉強の末、弁理士国家試験に合格することでしょう。
アメリカと中国での当社製品の特許取得の打ち合わせに、理子が務める事務所へ来ていたときのことです。
「今後のこと、外で食事でもしながら話ませんか?」
ミーティングの終わりに、書類を鞄に片付けている僕は理子の方から誘われました。
時間がかかる恋愛より、短時間で済むワンナイのチャンスを普段忙しい彼女たちは探してるのかもしれませんね。
弁理士の年収は?
率直に言って、高給取りに分別されるでしょうね。
年収にして700万円から、軽く1000万を超える弁理士も多々いるとのこと。
しなし、特許事務所の規模によって給与は差があるので、実力と実績をつけて、中小規模の事務所から大手の事務所へ転職する弁理士も多いとか。
「いい給料貰ってんだから、男はいらねーかもな」
グラスを片手にカウンターに肘を突き、僕は笑顔を、綺麗な子なのに勿体ないけどね、浮かべました。
「そうだねえ。将来は、独立もしたいしねえ」
理子は微笑んで空になったグラスをカウンターに戻し、次はマティーニを注文します。
独立開業して成功した弁理士の年収は、2000万〜3000万円とか。
全てはその弁理士の腕次第ですが、益々と企業の研究開発とイノベーションが盛んになり、国内外の特許取得依頼の案件数も増え続ける日本の産業社会において、弁理士の需要も増え続けるでしょう。
理子のような若い弁理士にとっては、夢が広がる業界ですね。
やはり職場恋愛が多い?
「ない、一切ない」
とは理子の話です。
職場の男性弁理士は、恋愛対象というより、ライバルという感じらしいですね。
女性の弁理士は男性弁理士より向上心が高く、職場での恋愛は仕事の邪魔、と分別つけている人が殆どとか。
40歳超えても、独身の女性弁理士も珍しくないとか。
高給取りの女性は、別に男性のサポートなしでも生きていけるという感じですね。
知っておきたい弁理士の1日
その日の理子のスケジュールはこんな感じです。
8時半に出社して、メールチェックと1日の予定確認を済ませて、9時から業務スタート。
特許庁へ提出する書類を作成をします。
完成した書類は上司が確認します。
12時に昼休憩。
13時に業務開始。
引き続き書類作成。
14時〜16時半。
訪問クライアント数社との打ち合わせ。
16時半〜17時半。
新規案件についての社内ミーティング。
残務を済ませて、18時過ぎに退社です。
弁理士と付き合いたいあなたがするべきことは?
今までの話で、彼女たちは恋愛する時間がない、とおわかり頂けたと思います。
時間がない人に無理矢理時間を作らせるのは、不可能だと思いますので、ここは割り切って、ワンナイ狙いで行きましょう。
一夜限りのセックスでも相手を満足させれば、もしかすると、恋愛に発展する可能性もあるかもしれません。
僕は、そんな理子と彼女が働く特許事務所で出会いました。
皆さんも、自社製品の資料を持ち、特許事務所へ出向かれることですね。
「そんな製品ないよ」
と言われる方は、特許事務所から出て来る好みの弁理士の行動を把握して、彼女が行く飲み屋にさり気なく行き、ナンパするしかないです。
ナンパがどうしてもダメならほかの方法としてはマッチングサイト(ペアーズやOmiaiなど)ですね。
特にペアーズは平均4ヶ月で恋人ができるという驚異的な数字をたたきだしています。
また、弁理士は社会的な地位が高く、ハイクラスな結婚相談所( エクセレンス青山など)もよいでしょう。
この結婚相談所は本当に信頼できるところです。
「あたし、いい給料貰ってるからさ。今夜、あんた買いたいんだけど、いくら?」
遠慮しときます!
こんな理子みたいな弁理士ばかりじゃありません。